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高瀬瑞希最悪の誕生日  作者:ID:NXFNf6B4

「3、2、1・・・」
 紳士たちのカウントダウンの声が会場に響く。そして午前0時を迎えた瞬間に会場の
各所でシャンパンが抜かれた。
「おめでとう!」
「誕生日おめでとう!」
 誕生日を祝う声が上がる。そう、これは誕生パーティなのである。だが、その誕生日を
祝われる主役はここにいる紳士淑女たちではない。上流階級たる彼らには当然彼らの
社交界に属している。それゆえに彼ら自身の誕生日は上流社会の社交会としての
パーティという位置づけがされることが多く、この場で迎えることができないことの方が
多いくらいである。
 では、この誕生パーティは誰を祝うのであろうか?
 それはこの牧場にいる"家畜"たちの誕生日である。
「本日こちらにお越しの紳士淑女の皆様方・・・・・・」
 シャンペンの乾杯と祝いの言葉が一通り納まったのを見計らい、司会が開会の宣言をする。
そして照明が落とされるとスポットライトがステージの一角を照らし出す。
「それでは本日誕生日を迎える家畜たちの入場です」
 ステージの一角に設置されたゲートが開き、ハッピーバースデーのBGMが流れ出す。
「一頭目、○○にて捕獲いたしました・・・・・・」
 司会のプロフィールの紹介に合わせて、"家畜"の入場が始まる。その少女は口にマウス
ボールを付けられ、大きな皿の上に四肢を大の字の固定されていた。そして彼女の身体には
ケーキにされ、年齢分の蝋燭が皿や身体の上に備え付けられていた。
「なんという初々しい身体じゃ!」
「うん、惚れ惚れするワイ!」
 "家畜"が入場するたびに紳士や淑女たちの感嘆の声を上げる。
「・・・高瀬瑞希号、身長160cm、バスト91、ウエスト60、ヒップ80・・・・・・」
 本日誕生日を迎える高瀬瑞希の入場に会場は一際沸いた。
「なんと大きな胸だ!」
「噂には聞いていたが、これほどとはな・・・・・・」
 瑞希もまた他の"家畜"と同様に身体を固定され、高級な生クリームがたっぷりと盛り付け
られていた。
「うぐっ・・・うぐぐぐ・・・・・・」
 瑞希には助けを求めることも悲鳴をあげることも身体を隠すこともできなかった。
 入場を果たした"家畜"たちは会場の各所に運ばれていき、紳士たちは自分のお目当ての
"家畜"の皿の周りに集まった。
 あらかたの人の流れが収まると今度はスポットライトが消えた。会場は少女たちの周りの
蝋燭の灯火だけが光となる。
「♪ハッピバスディ、トゥユー」
 司会が歌い始めると紳士たちがそれに続き始めた。
「「♪ハッピバスディ、トゥユー」」
「「♪ハッピバスディ、トゥユー」」
 少女たちの周りで紳士たちが合唱を始める。
「「♪ハッピバスディ、ディア瑞希〜」」
 紳士たちは目の前の"家畜"の名で歌を歌う。
 瑞希は戦慄を覚えた。蝋燭の薄明かりで自分を陵辱しようとする男たちがハッピーバスディーを
歌っているという非現実な空間に。だが、これは彼女にとって現実であった。四肢を固定されている
痛みと蝋燭の炎の熱さがそれを証明していた。その恐怖は他の少女らにとっても同じ思いであり、
中には失禁をし、その部分のクリームを流してしまった少女もいた。
 歌が終わると紳士たちは"家畜"の周りの蝋燭を消し始めた。全ての蝋燭が吹き消され、会場が
暗闇に包まれると一瞬の間静寂が訪れ、やがて「誕生日おめでとう!」の声が上がり始める。その
怒号が頂点に達すると照明が付けられ、盛大な拍手が巻き起こった。
「皆様方、しばしご歓談ください」
 紳士たちは各"家畜"たちの皿を周り始め、品評を行う。
「この胸、見事だな」
「ほんと、どうにかしてやりたいなぁ〜」
「胸だけではない、この足の美しさはどうだろ」
 耳を塞ぎたくなる会話がなされる。今の瑞希にとってできることは目をつぶり、この下劣な会話の
主と目を合わさないことだけであった。
「皆様方、スクリーンをご覧ください」
 会場の照明がまた落とされると、スクリーンに今日誕生日を迎える"家畜"たちのプロフィールが、
ここに連れてこられる前の姿が映し出された。
「(和樹・・・)」
 そこにはかつての瑞希の姿が、大学での生活が、こみっくパーティでの様子が、今までの人生が、
そして想い人である千堂和樹の姿が映し出されていた。スクリーンに映し出される美しい思い出の
日々が現在の悲惨な状況に照らし合わされ、その日々にもう戻ることができない現実が瑞希を
打ちのめした。
 頬を流れる涙を瑞希は止めることができなかった。それは他の少女たちも同じであった。
 上映が終わると紳士たちは再びお目当ての料理の周りに集まり始めた。いよいよ始まるのである。
「それでは、お召し上がりください」
「うぅぅぅぅ・・・」
 紳士たちは少女たちのクリームを舐め始めた。
 瑞希は自分の胸や太もも、そして大事なところにまで這いずる舌の感触に苦痛の呻きを上げた。
高瀬瑞希最悪の誕生日が始まった。

 午前8時半、高瀬瑞希は檻の中でぐったりとしたまま横たわっていた。
 昨晩、いや今日の午前0時にあった誕生パーティ−生クリーム女体盛りは瑞希の
心身に多大なる負担を与えていた。抵抗も身動きも取れないなかで身体中の生
クリームを舐められた瑞希たちは次いで、そのクリームを洗い流すためにお風呂で
洗浄ということになった。しかし、瑞希たちは自分らで洗うことはしなかった、いや許可
されなかった。彼女たちを洗ったのは紳士たちで、それはいわば紳士たちの誕生日の
プレゼントである。すなわち瑞希たちを"キレイ"にするための奉仕であった。
 お風呂では豊満なバストの瑞希は人気があった。特にその豊満なバストは時間
制限がつくほどでお風呂の洗浄タイムの間中、常に揉まれ洗われ続けていた。
 お風呂が終わった少女たちは誰もがこれらの仕打ちに疲れ果てぐったりと倒れこんで
しまっていた。だがこの誕生パーティ−生クリーム女体盛りで誕生日は終わったわけ
ではない。この牧場では誕生日は日付が変わってから次の日に日付が変わるまでと
定義されている。夜半に行われた誕生パーティはオープニングセレモニーに過ぎず、
むしろこれからが本番である。
 午前4時半、意識を失っていた瑞希は係員に叩き起こされた。本当の誕生日プレイが
始まったのである。
 この牧場では"家畜"たちの誕生日が登録されており、Aランク以上の、俗にVIP会員と
言われる顧客らには"誕生日プレゼント"を行う権利が与えられている。そしてプレゼントを
貰った"家畜"は顧客らに対してお礼としてデモンストレーションを行う義務がある。しかし
"誕生日プレゼント"は大概の"家畜"にとって全てを一日で行うには多すぎるのが実情で
ある。そのときは秘密裏に行われるオークションと同時に申請されるデモンストレーションの
内容に応じて職員らがスケジュールを組み、立案された内容のデモンストレーションを行う
手はずになっている。
 この日の瑞希のスケジュールは彼女の体調を考えた休憩時間を含めて、朝から晩まで
分刻みで詰まっていた。
 叩き起こされた瑞希は自分の身体に違和感を覚えた。裸で倒れこんでいたのに衣服を
着用していたこと、そしてお尻の中に激しい異物感を感じたのである。それがこの時間に
与えられた瑞希への誕生日プレゼントであった。
 衣服は彼女が去年まで体育で着ていた体操服とブルマであった。しかしそのサイズは
著しく小さく、瑞希本来のサイズからは二回りか三回りくらい小さい代物である。そのために
上も下も下着を着用することができず、瑞希のスタイルのよいプロポーションを露にしている。
 お尻の中にある異物感の正体は時限爆弾であった。その爆弾の中には強力な浣腸溶液が
詰め込まれており、爆弾が爆発するとその溶液が瑞希の直腸の中に浸透することになるの
である。
 瑞希はここ数日、大便をすることを許されなかった。大便をするプレイもなされなかった。
瑞希の体内にはここ数日の大便があり、爆弾が爆発すればどのような事態になるかは
彼女にも想像するのは容易であった。
 瑞希に課せられた最初のデモンストレーションはマラソンであった。ルールは時間内に
牧場の各所に設置されたチェックポイントに行かないと肛門内の爆弾が破裂することである。
 "誕生日プレゼント"をする資格のないBランク以下の会員らが沿道で見守る中、瑞希は
スタートをきる。横にはこのプレゼントを行った会員の乗るリムジンが並走し、彼女の様子を
特等席で見つめる。肛門にある異物感に苦しみながら走る瑞希を見る目はいずれも彼女の
痴態を期待していた。

「ゴール!!!」
 1時間程度で瑞希は目的地に走りついた。大学に入ってから少しなまってはいたものの
元が運動能力に秀でていただけあって、この程度の走りでへばるような体力ではなかった。
むしろ汗に濡れて豊満なバストが透けてしまったことと小さめのブルマが食い込んだこと、
そして肛門の異物感の方が瑞希にとってはきつかった。
 一方、観客らにとってこれは不満げな内容であった。瑞希が何らかの痴態を晒して目を
楽しませることなく終えてしまったことに明らかな失望を感じていた。
 もっともVIP会員らにとっては想定の範囲内でしかなかった。瑞希が何らかの痴態をして
くれれば御の字だが、そうでなくても別に構わなかった。小さめの衣服に露にされるボディ
ラインを見るだけでも価値はあったのである。なにしろ今日一日が誕生日なのである、まだ
まだ時間はたっぷりある。
「さて、次なるプレゼントは!」
 係員がゴールした瑞希の前に持ってきたそれはマウンテンバイクであった。瑞希の体格や
運動能力にマッチされチューンナップされた瑞希カスタムといっていいくらいのスペックの
自転車であった。素人目にもかなりの金額を費やしたこのプレゼントに瑞希は喜ばなかった、
それどころか愕然とした表情でそれを見つめていた。そのマウンテンバイク瑞希カスタムの
サドルが・・・三角木馬であったからだ。
「では、瑞希ちゃんにはこれに乗ってもらいましょう」
「じょっ・・・冗談じゃ・・・・・・」
 しかし職員は瑞希の言葉を聞かずに彼女を無理やりサドルの上に乗せるとチェーンで固定
した。
「うっ・・・・・・」
 股間に食い込む三角木馬に呻き声を上げる瑞希、だがそんな瑞希に関係なくデモンスト
レーションは開始された。
「ルールはさっきと同じです、さぁ頑張りましょう!」
 無責任に煽る司会者、仕方なくMTBを漕ぐ瑞希であったがサドルが食い込む股間の痛みは
相当なものであった。
「あっ!・・・くふぅっ!!」
 少々の坂道なら立ち漕ぎをしなくても動かせる操作性の良さはしかし瑞希にとっては苦痛で
しかなかった。石をはじくたび、地面の凹凸を越えるたび、その衝撃は瑞希の股間にダイレクトに
伝わってくるのである。
「あっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 誘導された瑞希のマウンテンバイクは階段に追い込まれ、そこを降りて行かされた。段差を
降りるたびに伝わる衝撃が彼女に今まで経験したことのないような激痛を彼女に味合わせた。
そして最下段に降りた瑞希は転倒し、起き上がらなくなってしまった。
「どうしたのですか、瑞希ちゃん。お腹の爆弾が破裂しますよ」
 司会者が瑞希を煽る。
「(もう・・・洩らしてもいい・・・・・・)」
 こんな痛みを味わい続けるくらいなら、あいつらの目の前でもうんちを洩らした方がまだマシだ
と瑞希は思った。ここ数日の溜められた分が一気に出てしまうかもしれない、しかしそれでもまだ
そっちの方が・・・・・・諦めた瑞希はその場にへたり込んだまま動こうとはしなかった。
「どうやら瑞希ちゃんは諦めた模様です、それならば!」
 突如、瑞希の上空にヘリコプターが音を立てて飛んできた。
「この瑞希ちゃん用肛門洗浄ブラシの出番です!」
 その声に瑞希は上空を見上げた。そこには雄の馬が発情させられ、そのいきり立って聳える
逸物にはブラシのついたゴムが巻かれていた。
「こいつで瑞希ちゃんの肛門に出し入れして洗浄しましょう!」
「(あんなのが・・・私の・・・・・・)」
 瑞希は戦慄した。
「では降りてください!」
「(死んじゃう!あんなの入れられたら死んじゃう!!)」
 そのおぞましいものに恐怖した瑞希は慌ててマウンテンバイクに乗ると改めて漕ぎ出していった。
「うあぁっ!ふぅあっ!はあっ!!」
 漕ぐたびに瑞希の股間にサドルが食い込んでいく。だが馬のモノに怯えた瑞希はこの苦痛と戦い
ながらゴールを目指してマウンテンバイクを漕いでいく。
「いやっ・・・と、止めて・・・・・・あああああああ!!!」
 瑞希の横をオフロードバイクが駆け抜けていく。タンデムのバイクの後ろは"家畜"の少女、その
座席もまた三角木馬であった。
「止めて・・・止めて・・・・・・裂けちゃう、裂けちゃうよぉぉぉ」
 弱々しく哀願する少女を無視してバイクは段差を越えてジャンプする。着地した瞬間に少女は
絶叫した。
 息も荒く、自転車を漕ぐ瑞希。立ち漕ぎができず、しかし三角木馬のサドルにまたがって
漕ぐと股間に大きな衝撃が加わる。そんな苦役に瑞希はサドルを両方の太ももではさんで
漕ぐという方法を編み出した。これにより悪路の衝撃が与える力を最小限に抑えることが
できた。
 しかし通常の自転車の漕ぎ方とは異なる不自然な姿勢は瑞希を大きく消耗させていた。
通常なら使わない筋肉を酷使しているために身体中がパンパンに疲れており、汗も異常な
ほど掻いて薄手の体操服は湿り瑞希のおっぱいが透けさせていた。だがそれ以上に深刻
なのはスピードが出ないということであった。
「ハァッ・・・ハァッ・・・・・・」
 ゴールのテープは既に見えていた。しかし制限時間は既に一分をきっていた。瑞希は
懸命に漕いでいるが一向にスピードは上がらなかった。制限時間を越えると体内の爆弾が
破裂し、直腸内に強力な下剤を放出する。ここ数日トイレに行かせてもらえなかった瑞希の
腸内はその影響を大きく受けるものが多く存在していた。
 観客らはその瞬間を期待して、カウントダウンを開始する。着々と進むカウントに対し、
瑞希の自転車の速度はなかなか上がらなかった。
「30秒前!」
 コールを聞いた観客らは色めきたった。その瞬間が目前に迫ったと確信したからだ。しかし、
この様子は却って瑞希を開き直らせることになった。
「くぅぅぅぅぅ!!」
 瑞希はサドルにまたがると苦痛も省みずに全力で自転車を漕いだのである。歯を食い
しばって漕いだ自転車の速度は速く、今までの遅れを取り戻すことに成功した。
「10秒前!」
「ゴール!!」
 制限時間ギリギリに瑞希はゴールすることができた。観客らは落胆のため息をつく。
「ゴールおめでとう」
 VIP会員の紳士は拍手して瑞希を讃える。
「つ・・・次は何・・・・・・す・・・水泳?・・・・・・どこにでも・・・泳ぐわよ・・・・・・」
 怒りと屈辱にまみれた瑞希は憎まれ口を叩く。実のところ、瑞希には次に何かする体力
などなかった。言ったとおりに水泳となってしまったら、海かプールの真ん中で派手に
漏らしたのは間違いなかったに違いない。しかし、そう判っていながらも言わないと気が
治まらない瑞希であった。
「う〜ん、トライアスロンでもやりたかったのかね」
「・・・・・・・・・」
「次の予定は何かね」
 紳士は係員に尋ねる。
「次は休憩時間となっております」
「なんだ、今回は違うのか」
「はい、申し訳ございません」
「・・・・・・・・・・・・」
「しかし、ここで休憩というのは何だな」
「そうだね、折角盛り上がってきたのに」
「誠に申し訳ございません。ですがまだ宵の口です」
「お楽しみはこれからということか」
「ご理解いただければ幸いです」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
 瑞希は紳士たちと係員らの自分を物扱いするような会話に激しい怒りを感じていた。
その怒りの激しさになかなか声を上げることができず、にらみつけるだけであったが、
ようやく何か言えるようになった矢先、機先を制されてしまう。
「さて、休憩の前に身体をほぐしてあげましょう!!」
 この流れを瑞希は理解できなかった。
「では、どうぞ!」
 鍛え上げられた筋肉ムキムキの四人の男たちがゲートに現れた。紳士たちは歓呼の
声を上げ、拍手をして彼らを迎え入れる。
 瑞希は呆然とし、彼らを見つめた。
「(これは悪い夢なんだわ・・・・・・)」
 どこかを強くつねれば目が覚めるに違いない、瑞希は自分の前に現れた男らの姿に
理由もなくそう感じた。
「スト○ッチ○ンええ身体四天王の登場です!」
 歓声に迎えられたのは見覚えのある全身タイツの男たち。彼らはマラソンにバイクに
疲れた瑞希の身体を"ストレッチ"するためにここに現れたのである。


<継続中>

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